6月6日から公開された映画「予告犯」を見てきました。
※記事内にはネタバレが含まれます
予告犯を観た感想
画像:so-net
元々原作が好きで映画には期待してました。
観た感想としては、面白い!特に後半からクライマックスにかけては
感動し、すっきりして映画を観終わる事ができました。
原作を忠実に再現されており、リアル感が凄く伝わってきました。IT社長の所はリアルな再現度で見ていてこっちの心臓まで痛くなったw
中盤からやや盛り上げにかける展開でしたが、それを払拭させるほどの
“シンブンシ”の行動と理由に盛り上がる場面など必要無かった。
この「予告犯」って映画、”シンブンシ”と名乗る男がネット上を巻き込む革命的なダークヒーローが
驚愕な事件を起こしどんな結末を迎えるのか?と予感させるスペクタル映画だと思いがちですが。
良い意味で予想を裏切る物語が最高に好き。
僕自身、ありきたりなハッピーエンドや謎を残したまま終る映画が嫌いなので「予告犯」はその辺のモヤモヤなど残さずキレイに終らせているので良かったです。
見応え十分なキャスト陣
画像:映画ナタリー
キャストに関しては”シンブンシ”の4人はとても役に馴染んでた。特に奥田役の生田 斗真は奥田そのもので素晴らしい演技だったと思う。
次にメタボ役の荒川 良々、原作のメタボとは少し雰囲気が違いナヨナヨしたお調子者になってたが(原作では九州男児)彼独特の演技が魅力的でアドリブっぽいシーンはとても味があり好きでした。
吉野絵里香役の戸田恵梨香も良かったです。
見た目的にもうちょいキツめな人が適任じゃないかと思ったけど、じゃぁ他に誰がいるかと言われるとパッと出てこないし、実際に映画を観ると様になってたし何かもう戸田で良いやってなった。最後の方は唇とか吉野絵里香に似てるじゃんとか思えてきた。ただ、奥田を追いかけるシーンはいらなかったかな?
俳優は戸田恵梨香、生田 斗真はもちろんの事
鈴木亮平、濱田岳、窪田正孝、小松菜奈など若手のブレイク俳優さん達が結構出演していました。
あ、菜々緒も出てたなw(CMのキャンペーンガール役)
小松菜奈に関しては”小松菜奈の無駄遣い”としか言えないラーメン屋の娘役、どうせならもっと絡ませろよ。
そしてこの映画を見て気づいたのが、自分が好きな俳優さんが多いなって思いました。
特に戸田恵梨香と濱田岳と荒川 良々。
顔や演技とか凄い好き!って訳ではないけど自分の好きなドラマがライアーゲーム、SPECとどちらも主演が戸田恵梨香であり、他の戸田恵梨香を見ると凄く安心感があると言うか…うーんやっぱり戸田恵梨香が好きなんだと思う。あ、戸田恵梨香が劇中でのアナルバイブ発言はとても興奮しました。
濱田岳と荒川 良々は演技がとっても好き、説明しにくいが素人臭い何とも言えないアドリブの様な演技が凄い上手。濱田岳に関しては金八先生時代から好きで、絶対将来売れるだろうなと担ってました。
後、ヒョロ役の子って日本人みたいです。てっきりフィリピンの俳優さんと思ってただけに、演技上手だなぁ
ネット描写について
「予告犯」の1つのウリとなっている”ネット描写”
これをいかに違和感なく作品に盛り込めるか難しいところ。
題材が題材なだけに結構な頻度でネット描写が出てきますが、ほとんど気にならず自然でした。
自分もですが日頃から2chやTwitter、YouTube、ニコニコ動画を利用している人からすると面白いと感じると思います。とくにニコニコの生放送はコメントなど細かい部分もやり過ぎずやり過ぎない感が絶妙でした。とにかく違和感なくネット描写は見てて楽しかった。
原作との違い
※ネタバレ注意
原作の大きな改変などは無く、カットシーンや追加シーンはありましたが
基本原作と忠実に再現されていました。
カットされたシーン
最初にあった中学生の家宅捜査のシーンは無し
シーガーディアンのサイバー攻撃も丸々カット
予告としては入れてほしかったシーンですが3.11とか絡んでたから難しかったのかな?
ネットカフェの店員が”シンブンシ”を逃がし身代わりになるシーン。動機がシーガーディアンでは無く派遣絡みで力を貸した事になってました。そこから偽”シンブンシ”が警察に見つかるが逃走、追いかける途中に吉野が奥田を見つけてそっちを追いかけるオリジナル展開に。ここ無駄に長かった気がするなー
吉野に関しては原作よりも設定が盛り込まれており人間性が増していた。
公安の男と吉野が大学の同級生やら吉野が小学校時代いじめられていたなど…吉野と奥田には共通点がある事を視聴者に強調したかったのか、最後の奥田が死んだシーンもより一層深くなったのではないでしょうか。
映画では吉野が凄腕ハッカーの力を借りるのではなく公安と合同で捜査するのは良改変だっと思う。原作ではヒョロのお父さんの素性はほとんど分からず仕舞いだったが、映画では新聞会社か印刷会社を経営していて暴力団関係の記事がうんたらかんたらで細かい設定が出てきて最後には登場してくる。元々ヒョロのお父さんを警察に探して貰う為に始めた犯罪であり、上手く話しが繋がってました。関係無いと思うがヒョロのお父さんが印刷会社で奥田達がヒョロのお父さんを見つける為に作り上げた犯罪者が”シンブンシ”…
感動のラスト
最後のシーンも原作では奥田以外の3人は懲役4〜5年を与えられ、1人だけ出所が早かったのび太のラーメン屋の娘に傘を渡しに行くシーンがありますが、映画では奥田に脅されていたと言う事で事情聴取のみで懲役は無し(描写が無かっただけ?)当然、のび太の傘を返しに行くのも無し。
奥田に脅されていたとされる動画は4人が自決する前にメタボの誕生日を祝った時に奥田が撮った動画であり3人を被害者にする為、上手く脅している様に撮られていた。その動画を撮影していたシーンを劇中一番最後に持ってきていたのであります。ちなみにのび太は傘を置いてこず、最後まで持ち続けていた。奥田はのび太がラーメン屋の娘に気がある事も知っており(奥田もラーメン屋に居た)「大事にしておけよ」と一声さりげなくかけていく。
奥田の夢は「友達が欲しい」この3人に出会えて奥田の夢は叶ったのでは無いか、そう感じさせる最後の幕切れである。のび太の傘を返しに行くシーンも入れてほしかったけど仕方が無い、それだけ良い終り方をしてくれているから。もう最後だけ見たら「日本版スタンドバイミーか?」と思っちゃうぐらい違う物に見える。
まとめ
原作を知らない人が見たら最初のイメージから一気に”予告犯”の映画のカテゴリーが変わるだろう。
正直、最近観た映画の中では一番好きでした。かと言って全員にオススメできる作品では無い。それは好みの差があるからだ。
どんでん返しやクライマックスに盛り上がるような映画ではありません。
現代の日本を象徴した作品となっておりネットを良く使う人から使わない人にも観てもらいたい。映画ではあるが何処か本当にありえそうな”リアル”があるから面白いのかもしれない。この時代だからこそ観ておきたい作品であり、10年後にまたこの作品を観てどう思うか非常に楽しいです。
ちなみにですが映画版のストーリーから1年後を描いたオリジナルストーリー「予告犯-THE PAIN-」がWOWOWで放送しているようです。映画の後の話しであり、吉野絵里香役の戸田恵梨香も出演しているそうなので非常に見たいけど有料放送だからなぁ…レンタルDVDになるまで待つか。
以上、予告犯を観た感想 ネタバレや原作との違いなど…でした
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。